Weird Wired World

Programming, Security

自動車xOSS

引き続き火の車なのだが,たまには埋めておく。

4月に転職して自動車業界に本格参入する。

今までの仕事は,どちらかと言えばLinux上での一般的な設計開発だったので参考資料どころか解説資料がWeb上に無数にあった。

でもそういうのって,分野を絞ると途端に少なくなる。業務知識になってくるので,当然といえば当然なのですが。

そうなると,この業界で自己啓発としてできることって何だろう。って思っていくつか候補を探した。

主に規格とOSSがある。規格はAUTOSAR/Adaptiveや機能安全に関するものだ。といっても規格そのものを勉強するのは正直しんどい。そこでOSS(動くもの)で見ていきたいと思っている。

なお、README.mdとか公式をちょっと眺めたくらいの知識で書いてるので要注意ですよ。

ROS/ ROS2

ロボット用のOSS。ROSは業務でずいぶん使ったのでもう良いかな。ROS2は候補の1つ。

ROSで実装された自動運転システムにAutowareがある。昔(2年ほど前)は手順に間違いあったりで本当に大変だったが,今公式見たらDockerで配布されるようになってた。インストール後はデモを体験できて,公道を走行したセンサログデータ(RVIzのbagファイル)を流して,その時に認識した各種情報やロジックの動作の様子が分かるってモノだったと思う。

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ZMPがAutowareを搭載した実験車を売っていたりする。

百度 Apollo 1.0/ 2.0

Autowareと同様自動運転に使われる各種技術要素が詰まった基盤と理解している。

百度のグループ社長兼最高執行責任者(COO)陸奇氏の発表によれば、「Apollo計画」はソースコード、運転トレーニング・データ、運転能力といった3つのレベルのオープンソース化を行う。

百度、自動運転オープンソース化の詳細を公開 | 日経 xTECH(クロステック)

Youtubeを見る限り複数車線の交差点の自動運転もできている。チャンピオンデータだとしても凄い...

www.youtube.com

Microsoft AirSim

Unreal Engineを使ってセンサを疑似的に取得して色々料理するためのシミュレータだと理解している。

Our goal is to develop AirSim as a platform for AI research to experiment with deep learning, computer vision and reinforcement learning algorithms for autonomous vehicles. For this purpose, AirSim also exposes APIs to retrieve data and control vehicles in a platform independent way.

ハンドルを使って実際に運転をして学習もできるっぽい。

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Automotive Grade Linux(AGL)

コネクテッドカー向けの自動車のLinuxプラットフォーム。国内では結構盛り上がっていて,2018年にTOYOTAのCamryに採用。

今まで挙げたものと違ってYoctoベースの実際の組込み向けのものっぽい。

YOutubeのデモ動画

www.youtube.com

TOPPERS

TOPPERS(Toyohashi OPen Platform for Embedded Real-time Systems)は組み込みシステムののプラットフォームやコンポーネントを開発するプロジェクトの総称。 AUTOSAR準拠のATK2(自動車制御用のカーネル)、A-COMSTACK(CAN通信)など色々ある。

組み込みでは知られているが、自動車業界での存在感は結構怪しいのではないかと思っている。利用実績も多くない。

www.toppers.jp

どれで遊ぶか

Autoware, Appolo, AirSimは技術開発向けという認識で合っているだろうか。

それなら,自分が将来的に業務に結び付けるならAGLかなあと思っている。

とはいっても投資する時間は膨大なのでできればミスりたくない。次の会社で色々な聞きながら進めたいと思っている。